ディズニー短編【三匹の子ぶた】の続編として制作された【赤ずきんちゃん】は
童話赤ずきんちゃんのおおまかなストーリーを踏襲しつつ、
ビッグ・バッド・ウルフのコミカルなヴィランっぷりが活かされたとても魅力的な作品です。
今回は、ディズニー短編【赤ずきんちゃん】について映画情報やストーリー、注目ポイントをお伝えしていきます。
また、原作グリム童話との違いについても一覧表で分かりやすくまとめておりますので、そちらも参考にしてください。
記事後半は、ネタバレを含む内容となりますので、お気をつけください。
別の記事では、【赤ずきんちゃん】の前の作品【三匹の子ぶた】について原作との違いなどを紹介しています。
こちらも参考にどうぞ↓
【三匹の子ぶた】のストーリーはご存知ですか?ディズニーアニメーション以外にも、さまざまな絵本などになっているのでおおまかなストーリーをご存知の方は多いと思います。 でも、ただあらすじを知っているだけ[…]
赤ずきんちゃん 作品情報・キャラクター紹介
作品情報
ディズニー版【赤ずきんちゃん】は、「シリー・シンフォニー」シリーズの1作品として制作されました。
【三匹の子ぶた】の続編にあたります。
| 制作 | ウォルト・ディズニー |
| 公開日 | アメリカ:1934年4月14日 |
| 監督 | バート・ジレット |
| 脚本 | テッド・シアーズ |
| 音楽 | フランク・チャーチル |
登場キャラクター
| キャラクター名 | キャラクター紹介 | 日本語声優 |
| 赤ずきん | おばあちゃんのお見舞いに行く女の子。赤い頭巾をかぶっている。 | 土井美加 |
| ファイファー・ピッグ | 三匹の子ぶたの長男。前作では藁の家を作った。笛を吹くのが趣味。 | 中谷佐知子 |
| フィドラー・ピッグ | 三匹の子ぶたの次男。前作では木の家を作った。バイオリンを弾くのが趣味。 | 井上美哉子 |
| プラクティカル・ピッグ | 三匹の子ぶたの三男で一番のしっかり者。レンガの家を作っている。ピアノを弾くのが趣味。 | 伊藤友美 |
| ビッグ・バッド・ウルフ | 三匹の子ぶたを狙うオオカミ。桁外れの肺活量の持ち主であり、変装が得意。 | 中博史 |
ストーリー(ネタバレなし)
赤ずきんちゃんがおばあちゃんのお見舞いに行く途中、三匹の子ぶたに会いました。
三男プラクティカルは、森は危ないから遠回りして安全な道を進むよう言いますが、
2人の兄は「オオカミなんて怖くないから大丈夫」と言って、赤ずきんちゃんと一緒に森の中に進みます。
すると森で待ち構えていたビッグ・バッド・ウルフに遭遇、3人は慌てて逃げ出します。
赤ずきんちゃん、2人の兄はこのあとどうなるのでしょうか?
三男プラクティカルとビッグ・バッド・ウルフの知力戦が始まります。
ディズニーとグリム版の違い 一覧表
ディズニー作品とグリム版の違いを一覧表にまとめました。
※ここからは、ネタバレを含む内容になりますので、お気をつけください。
童話「赤ずきんちゃん」は多く語り継がれており、いろいろなパターンが存在するようですが、今回は一番有名なグリム版との比較をしました。
| 項目 | ディズニー版(1934年) | グリム版 |
| 登場人物 | 赤ずきんちゃん、おばあちゃん、ビッグ・バッド・ウルフ、三匹の子ぶた | 赤ずきんちゃん、おばあちゃん、オオカミ、猟師 |
| オオカミに出会うシチュエーション | 赤ずきんちゃんとファイファー、フィドラーがウルフに出会う | 赤ずきんちゃんが1人で森を進み、オオカミに出会う |
| オオカミの策略 | 森の妖精ゴルディロックスに変装して3人を騙そうとする | 赤ずきんちゃんに行き先を尋ね、おばあちゃんの家に先回りする |
| おばあちゃんの結末 | クローゼットに隠れて助かる | オオカミに食べられてしまう |
| 赤ずきんちゃんの結末 | おばあちゃんにクローゼットへ引き込んでもらい、助かる | オオカミに食べられてしまう |
| 救出する人 | 三男プラクティカル・ピッグ | 猟師 |
| オオカミの撃退方法 | プラクティカルが、ウルフのズボンの中にポップコーンの種と熱した石炭を入れて撃退する | 漁師がオオカミのお腹を切っておばあちゃんと赤ずきんちゃんを救出し、代わりに石をお腹に詰め込む |
| オオカミの結末 | ズボンの中から弾けるポップコーンに驚きながら走って逃げる | 石の重さに耐えきれずに倒れて死んでしまう |
ディズニー版は、童話「赤ずきんちゃん」をそのまま映像化したというわけではなく、前作【三匹の子ぶた】の続編として制作されています。
なので、ストーリーは童話の内容を盛り込みつつ、三匹の子ぶたの要素を入れた新しいストーリーとなっています。
ディズニーらしいコミカルでテンポの早い楽しい作品になっており、
前作【三匹の子ぶた】で描かれた「三男プラクティカル VS ビッグ・バッド・ウルフ」の第2戦として楽しむことができます。
赤ずきんちゃん ネタバレ&考察
ここからはディズニー版【赤ずきんちゃん】の注目シーンを解説していきます。
ネタバレをバッチリ含んでいますので、お気をつけください。
また、ヴィランズ好きな筆者が個人的な見解を述べていますので、だいぶヴィランよりな考察・感想となっております。
こちらの点もご了承ください。
2人の兄のクズっぷり
前作【三匹の子ぶた】に引き続き、ファイファーとフィドラーは全く成長していません。
藁と木の家を吹き飛ばされたのに、あの時の恐怖を忘れてしまったのでしょうか。
相変わらず楽器を演奏して遊んでばかりです。
しかも今回は、レンガの家の前で遊んでるんですよ。
ここがまたクズっぷりを発揮しています。
三男プラクティカルがレンガの家を増築しているんですけどね、
その前で手伝いもせずに遊び呆けているんです。
この増築、ストーリー上しっかりとした描写はありませんが
おそらく最初は自分(プラクティカル)だけが住むことを想定してレンガの家を作ったけれど、
兄達の家が吹き飛ばされて住むところがなくなったので
そのために増築しているようなんですよね。
家の門のところにあるポストにも「THREE LITTLE PIGS」と書かれているので
三匹が住むための家なんです。
それなのに、全然手伝わない!!
相変わらずダメな兄たち…。
ウルフのことも
「オオカミなんか弱虫さ。大きく息をフッって吹くだけ!」
とバカにします。
ウルフに会ったらものすごい勢いで逃げ回ることしかできないくせに。
プラクティカルがいなかったら、既に食べられてますね。
【3びきのくま】のゴルディロックス
イギリスの有名な童話【3びきのくま】に登場するゴルディロックスという女の子がいるんですけど
ウルフは森の中で、このキャラクターに変装します。
童話の中では女の子なのですが、変装では「森の妖精」と名乗ります。
童話に登場する女の子は、金髪の巻毛の姿をしているのですが
そのままウルフも金髪の巻毛を頭にかぶって、妖精のようなコスチュームを着るんです。
星のついたステッキを手にして、頭には王冠、背中には妖精の羽を付けていて、なんていうか本当に笑える変装です。
商品化してくれないでしょうかね。
あったら絶対買いますw
で、この変装アイテムを取り出すのはもちろんあのバッグ。
前作【三匹の子ぶた】の時も持っていた、緑のドット模様のバッグです。
(今回はドットの模様が、シンプルになっています)
ちょっぴり女の子っぽい声で妖精のように飛び跳ねる姿はとってキュート!
飛び跳ねるために自分のサスペンダーを枝に括り付けて、ゴムがわりに使うところはまあまあ賢いと思うんですけど
調子に乗って飛びすぎるので、案の定落っこちてしまいます。
そして変装が外れ、オオカミの姿が顕に。
ヴィランなのにコミカルな動きは本当に可愛らしいです!
ビッグ・バッド・ウルフのおばあちゃん変装
変装がバレたウルフは、赤ずきんちゃんを追いかけます。
で、なぜか赤ずきんちゃんよりも早くおばあちゃんの家に到着するんです。
玄関の前に立つと、礼儀正しくちゃんとノックするんですよ。
なんてお行儀の良いオオカミなんでしょう。
ノックされたらそりゃおばあちゃんだって「お入り」って言っちゃいますよね。
ウルフが入ってきて驚いたおばあちゃん、急いで部屋にあるクローゼットに逃げ込みます。
木製のクローゼットの割にものすごく頑丈で、ウルフがどんなにドアを開こうとしても全然開きません。
そこへ赤ずきんちゃん登場。
ウルフの追跡を振り切ったと思った赤ずきんちゃん、しっかりと身なりを整えて玄関をノック。
そのノックに驚くウルフがまたコミカルで可愛い!
キョロキョロ部屋を見回して、おばあちゃんのピンクのナイトドレスを使うことを思い付きます。
本作2度目のウルフの変装です。
そして、童話でも有名な赤ずきんちゃんとのやりとりがここで登場。
赤ずきん「まあ、おばあちゃま!なんて大きなおめめ!」
ウルフ「お前を良く見るためだよ」
赤ずきん「まあ、おばあちゃま!なんて大きなお鼻!」
ウルフ「お前を….(目線を視聴者に向けて)ヒヒヒヒヒ!うまく化けたな」
赤ずきん「まあ、おばあちゃま!なんて大きなお口!」
ウルフ「お前を食べるためだよ!」
有名なこのやりとりも、ディズニー作品になるととってもユーモラス。
視聴者に向けて「うまく化けたな」と問いかけてきたり
赤ずきんちゃんを見ながらおめめをパチクリさせて媚び売るような表情が、なんとも魅力的です。
三男プラクティカルの万全の備えに脱帽
森の中でウルフに遭遇した2人の兄は、赤ずきんちゃんそっちのけで急いで逃げます。
この辺もクズっぷりを遺憾なく発揮しているんですが、逃げた先はもちろんプラクティカルのところ。
しかも「助けて!」って言うんじゃなくて、家の中のベッドの下に逃げ込んでおしまい。
プラクティカルにお尻をちょんちょんってされないと、状況を説明できないくらい慌てふためいています。
相変わらずまったく頼りにならない兄達ですが、それに対してプラクティカルはしっかりしています。
部屋の一角に「WOLF EXTERMINATORS(オオカミ退治)」というスペースを設置しているんです。
そこには大きな刃物や銃、大砲などウルフに対抗するための武器はもちろん、あやしげな小瓶がたくさん用意されています。
小瓶には「WOLF POISON(オオカミの毒)」や「ROUGH ON WOLVES(オオカミ退治薬)」といったラベルのついた瓶があり
プラクティカルがウルフ対抗のために事前にいろいろ準備しているのが見て取れます。
ウルフに対抗する道具をバッグに詰め込むシーンで、最後にポップコーンの箱もバッグに入れます。
その時、一瞬ポップコーンの影に隠れていた大きい容器が映るんですが、
そこには「TURPENTINE(テレビン油)」のラベルが付いています。
これ、前作のネタなんですけど、ストーリーの終盤にウルフ対策として、煙突の下の大鍋にテレビン油を入れたんです。
テレビン油ってどうやら引火しやすく、蒸気にも危険があるものらしいです。
前作でウルフを撃退したアイテムを、ちゃんと常備しているんですね。
さすがしっかり者のプラクティカル。
ポップコーンで逃げ回るキュートなビッグ・バッド・ウルフ
ポップコーンの種を持参したプラクティカル、おばあちゃんの家に着くと忍び足でウルフに近づきます。
そしてウルフのズボンの中にポップコーンの種を入れます。
さらに暖炉で温められた石炭もズボンの中に。
石炭の熱さに驚いたウルフ、思い切り飛び上がって屋根をぶち抜き、空高く上がります。
着地した後も熱くて慌てますが、しばらくするとポップコーンがズボンの中で弾けて出来上がっていくんです。
テンポよくズボンからポップコーンが弾けて出てくる様子はとっても愉快で、クスッと笑ってしまいます。
ものすごーく熱いんでしょうけど、ポップコーンに合わせてお尻フリフリさせて、ほんとにかわいい!
しっかり罰を受けてストーリーが終わりますが、どうも憎めないのがディズニーヴィランズ。
懲らしめられてもまた子ぶた達を狙うんでしょうね。
次回作「オオカミは笑う」でも、まだまだウルフは大活躍します!
それはまた次の記事で。
赤ずきんちゃん まとめ
今回は、シリー・シンフォニーシリーズのディズニー短編【赤ずきんちゃん】を解説しました。
グリム童話との違いを一覧表にまとめると、童話の方がちょっぴりリアルで恐ろしいストーリーであることがわかりました。
【三匹の子ぶた】と【赤ずきんちゃん】を見事に融合して楽しい作品を作り上げたディズニーは本当に素晴らしいです!
そして今回もヴィランのビッグ・バッド・ウルフがコミカルに大活躍。
因縁の相手プラクティカルとの対決は、またしても完敗で終わりますが、
可愛らしくて憎めないウルフの魅力に、夢中になってしまいました。
この作品は10分足らずの短いストーリーなので、ウルフやディズニーヴィランズが大好きな方はもちろん、
ディズニー作品に興味のある方はぜひ鑑賞してみてはいかがでしょうか?
とってもオススメですよ!
最後まで読んでいただき、ありがとうございました!

